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憲法改正は必要なのか(16)

昨日の続きです。「歴史が培った日本の伝統的価値観」というフレーズ自体は、実は私も賛成していて、自分が生まれ育った時代と比べると今は世の中随分変わったもんだ、と、日々感心したり嘆いたり。
戦後GHQの占領政策は、欧米の個人主義とか自由主義とかの価値観を日本人に植え付けること、言い換えれば日本の伝統的な封建的価値観をなくすことに力を注いだし、事実明治時代に定められた「家制度(戸主、つまり多くは長男が家を取り仕切る)」は廃止されました。
日本の伝統的な封建的価値観(個人よりも上下関係を重視する)が軍国主義を招いたのだ、というのが彼らの考えでしたからね。
保守派の方々はそれがお気に召さない。その延長に「今の憲法はGHQから押し付けられたものだ」という主張が出てくるわけです。
このあたりの事実関係は否定しません。そのとおりですからね。
で実際、安倍前首相は「美しい国、日本」を強調していたし、自民党の憲法改正草案前文は「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって…」という一文から始まっています。
昨日、この考えが改憲派の精神的支柱だとお話しましたが、じゃ、具体的に改憲派、憲法を変えなくちゃいけないといっている人たちはなにを根拠にして、どんな主張をしているのか、明日からはここを見ていきましょう。

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