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憲法改正は必要なのか(25)

改憲派が今の憲法は連合国(≒アメリカ)からの押し付けだと言うのなら、そもそもその前の憲法ー明治憲法ーがどうであって、なにを残してなにを変えるのだという議論があって然るべきはずですが、なぜか明治憲法の話題は出てこない。
この次のテーマで取り扱う「自主憲法の制定」、これ改憲派の合言葉でもあるのですが、自主憲法というのは一体何を指すのか、今の憲法を少しでも変えればそれが自主憲法ということになるのか、それとも明治憲法まで遡ってそこからスタートするのか(GHQにダメ出しされた松本案はこれです)それがはっきりしない。この点は後日改めて議論しますけれども、実際私が改憲派の立場だとしたら、やはり明治憲法は避けて通りたい。天皇の戦争責任という地雷に触れざるを得ないからです。
これは非常にセンシティブな問題なので、私としては結論として東京裁判の結果も鑑み、天皇に戦争責任無しとして議論を進めます。史料が示すとおりなので。
結局、「国体」つまり天皇が統治権を総覧する、という日本の統治形態をどう取り扱うかです。
明治憲法にはこう書かれています
第 1条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
第 4条 天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総覧シ此ノ憲法ノ条規二依リ之ヲ行フ
第 5条 天皇ハ帝国議会ノ協賛ヲ以テ立法権ヲ行フ
第11条 天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス
そして国民は「臣民」、つまり天皇の民として扱われています。
さて、連合国はなにを問題とし、日本側もどこが欠陥だと認識していたのか…
この続きは明日。

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