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憲法改正は必要か(42)

現行憲法のどこがどう押し付けられたものなのか、まず事実関係として、GHQ案を手渡されてそれをもとにして完成させたわけだから、日本人の手によるオリジナルでないことは確かですね。
形式的には間違いなく「これにしろ」と言われたものをもとにしているわけですしね。

では実質的に日本の意思に反したものなのかどうか、マッカーサー3原則を念のため見てみましょう。

Ⅰ  天皇は、国家の元首の地位にある。
皇位の継承は、世襲である。
天皇の義務および権能は、憲法に基づき行使され、憲法の定めるところにより、人民の基本的意思に対し責任を負う。

Ⅱ   国家の主権的権利としての戦争を廃棄する。
日本は、紛争解決のための手段としての戦争、および自己の安全を保持するための手段としてのそれをも放棄する。
日本はその防衛と保護を、いまや世界を動かしつつある崇高な理想にゆだねる。
いかなる日本陸海空軍も決して許されないし、いかなる交戦者の権利も日本軍には決して与えられない。

Ⅲ   日本の封建制度は、廃止される。
皇族を除き華族の権利は、現在生存する者一代以上に及ばない。
華族の授与は、爾後どのような国民的または公民的な政治権力を含むものではない。
予算の型は、英国制度にならうこと。

Ⅲはとりあげないことにします。これもポツダム宣言の趣旨からくるものですし。Ⅰは表現の違いはあれ目指すところは松本委員会の案と同じだと私は思います。そしてⅡは先日お話したとおり、ポツダム宣言受け入れているから
当然の帰結です。最後の一文はそのままGHQ案の第8条(現憲法9条にあたる)後段にそのまま使われています。
だから実質的に見てもボタンの掛け違いでしかないわけです。
長くなったので今日はこれくらいにします。
明日につづく…

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