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憲法改正は必要か(59)

渋谷区宇田川町、NHK放送センターの真向かい、渋谷合同庁舎の一角に二・二六事件の慰霊碑が立っています。
仕事で毎日何度も通るこの場所、実はこの場所は陸軍の刑務所が置かれていた場所であり、慰霊碑の場所こそが19人の銃殺刑が行われた場所とされています。
そしてこの碑を建立した方々は、計画から裁判打ち切りまで、事の顛末を正確に知っていたのだと言われています。
「我等反乱軍二非ス」そう言って銃殺された青年将校たちは、死にあたってなにを思ったか。
想像に難くないと思います。

そして二・二六事件その後、です。
結局武力を持ったものが政治に関与してくるということは、とてつもなく危険な訳です。
軍に逆らえばすぐに命を狙われる。あの東条英機でさえ右翼からの暗殺対象になったいたわけですから。
軍のやることに口出しすれば統帥権干犯とされる。
予算や資源の配分を行うのは大蔵大臣や商工大臣だけれど、軍の予算を削ろうものならそれはまた命を狙われかねない。

結局軍がなにをしようが誰も何も文句は言えない、みんな陸軍の顔色を見て行動するしかないわけです。
だからこそ軍部が暴走して戦争につながっていったんです。

まさかと思うかもしれませんが、解釈改憲を次から次へと認めていくと、理論的にはあの時代と同じことが起こりうるんです。
集団的自衛権を容認したときに、日本が戦争に参加するなど「ありえないことだ」という答弁が繰り返しなされました。
戦争するかしないか、ということと、規定上戦争ができるのかできないのか、ということとは違います。

これからの改憲議論、特に9条に触る際には、ここ2.3日でお話したことをよく思い出していただければ幸いです。

では、また明日。

 

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