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憲法改正は必要か(72)

では改憲派の主張をまとめていこうと思います。

1 現行憲法はアメリカの押しつけである
→押し付けだったことは認める。事実は事実。
ただしポツダム宣言を受け入れた以上、いずれにしてもポツダム宣言に沿った内容でなくては
ならないのだから、押し付けがなかったとしても結果的には今の憲法と根本的な差はなかっただろう。

2 自主憲法を制定せよ
→「自主憲法」の姿を示していただきたい。自主憲法でない押し付け憲法をベースに少し手を加えることで自主憲法とするのは自己矛盾である。
明治憲法に近い憲法案を作ることは可能だが、現代においては非現実的で受け入れられる見込みはない。

3 ハーグ陸戦法規違反である
→却下
ハーグ陸戦法規は占領期の日本に適用されないとされるが、仮に適用されたとしても、「unless absolutely prevented」(絶対的ノ支障ナキ限)の一文で正当化される。

4 憲法は76年間も改正されていない
→却下
改正されなかった事実は憲法改正の動機にはなりえない。

ここまで随分時間をかけて改憲派の主張を検証してきました。結論的にこれらは「憲法改正が必要である」という理論的根拠にはなりえない、ということです。ここで改憲派の方々に申し上げたいのですが、決してこれらの主張が誤った認識であるとは私は思わないのです。
これらの主張の根拠なり事実関係なり歴史的経緯なりをきちんと積み上げた上で国民に議論を挑んでほしい、そう思います。

では、今日はこのへんで

 

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