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憲法改正は必要か(73)

さて、今日からやっと… 護憲派の主張を見ていくわけですが、実を言うと護憲派の主張というのは9条から抜け出せない、悪い言い方をすれば9条以外の論点がない。
まあ9条に関連して解釈改憲反対、緊急事態宣言条項反対、もいっちょおまけに自民党改憲草案反対、といったところでしょうか。

これがまともな憲法議論を阻んできた最大の理由だと私は思っています。改憲派の主張はそれそのものが直ちに改憲の根拠になりえないけれども(だからこそ簡単に護憲派から論破されるんですよね)、一応それなりの歴史的事実が存在したりして、じゃ、これなら主張としてどうなんだ、っていう展開ができるんですよ。だからこれまで改憲派の主張を検証するのにものすごく時間がかかったわけです。そもそも現憲法が不完全なもの(制定過程に瑕疵がある)というところからスタートしていますから。
ところがですね… 護憲派の主張というのは現憲法は完全なものであるというところからスタートしているので、改憲派と議論しろと言っても議論にならないんです。「『憲法を変えないこと』が改憲派への対案」なわけですから。
護憲派はあたかも自分たちが憲法の守護神のように振る舞うのですが、「憲法9条を守ろう」なんていうトンチンカンなスローガンを平気で叫んだりする。
実のところ護憲派の9条擁護のロジックは意外に脆弱です。
では、明日からその中身を詳しく見ていくことにしましょう。

 

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