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憲法改正は必要か(77)

さて、76年間変えてこなかった憲法、まともな議論がなされてこなかった憲法、国民にわかりやすく説明するにはどうしたら良いのか。今日は視点を変えてこれを考えてみましょう。
結論から言えば、「護憲派の側から」、「憲法をを変えなくても良い理由」をしっかり説明することです。

おそらく護憲派からは「76年間国民に定着してきたから」という説明にもならない説明がされることでしょう。結論そのものが理由になってしまいますよね。
事実、護憲派はこれを繰り返してきたわけです。
9条というのは確かに戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否定、の3つを宣言しているわけですが、9条をいじるということはそれに関連して憲法の他の条文も変えるべき必要が出てくるんです。

私は以前、憲法と法律の関係のお話のときに、憲法は家に例えると骨組みにあたる(法律はインテリア)と述べました。
考えてみてください、家の骨組みというのはきちんと家のバランス・強度を考慮して成り立っています。「この柱邪魔だから」といってその柱を取り外したらどうなるでしょう。それを補うために他の部分を補強しなくてはならなくなります。

憲法も同じで、憲法9条を変えたら、私たちの自由や権利を制約しなければならない場面が出てくる(そのために緊急事態条項を作ろうとしているわけですが)。これまで私たちが当たり前と思っていた自由や権利が侵される場面が出てくるわけです。

だから9条を変えるなというのと同時に、変えたらこんな不都合があるのだ、だから変えてはいけないのだ、ということを護憲派の側からきちんと説明すべきだと思うし、そうすれば国民も我が身に降りかかる問題として「少しは」考えてくれるかもしれませんよね。
76年間変えてこなかった、というのは改憲派も護憲派もその主張の理由に挙げていますが、双方ともそれは根拠にはなりえない。特に護憲派の方々には「これからも変えてはいけない理由」をもっと国民に知らせる努力をしてほしいと思います。

では、今日はこのへんで。

 

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